IE9ピン留め

Deduction Behavior

菊池秀行『ブルーマン 神を喰った男』

を読み終わって

ベニー松山『BASTARD!! 黒い虹 Ⅰ』

を読んでいる。


ベニーさんすげいよ。
地の文を読ませる引力が、直前に読んだ菊池秀行と段違い。狙いが相互で違うのかもしれない。だとしてもベニーさんの文章の練度がめちゃくちゃ高い証拠ではある。

優れて論理的な思考回路を持った人なんじゃないかな、と推測。バランスが良くて、かつ伝達する情報に漏れが無いように見える。

三人称視点の凄く理想的な例かもしれない……。
文体が少し夢枕獏みたいに硬いとこあるけど、それを除くと至れり尽くせりな文体の出来上がりだろうなあ。


とにかく「安定感!」という感じ。
地道で冷静で綿密。


僕は文章の芸術的美点よりも、読者がさらりとつかえずに読めるような伝達情報の完全性を求める人の方がカッコいいと感じがちなので、ベニーさんすごく好き。

ミステリー読んでたからそう思うのかな。


ベニーさんは足し算の文体、か。

菊池秀行さんは引き算の文体。

エルロイはすげー文圧だけど引き算の文体。

ラヴクラフトまでいくと、くどくてやられる。

どれもかっちょいいんだけど。



今解った。

ベニーさんは「掘り下げ」が巧妙。どこに力点置いて説明しようとしてるか、その濃淡が解りやすい。

キングやクーンツみたいな、万能文体なのかも。

という結論をメモしておく。

# by ilyaletre | 2012-01-18 22:03 | たわごと | Trackback | Comments(0)

Shut Dawn

関内ルノアール、まんせー。

ここ数ヵ月で最高の生産性を叩き出した成人の日。
いや、まあ、素材作りなだけなんだけど。肝心の骨があとひと押し。

家でちんたらはしばらくやめて、ルノアールに入り浸る決心。これ今年の抱負。そのための交通費と紅茶代ならやぶさかでない。

三連休だったことも手伝ったけれど、いい感触で休みを終えられた。毎週この手応えを目指さねば。


一条の光が……。

来週からはガスっと資料持ち込んでやる。



今週の映画は『突入せよ! あさま山荘事件』と『七人の侍』。

解りやすいストーリーを役と役者の魅力と攻防戦の緊張感で引っ張った『七人の侍』は、キャラクター主導型物語の金字塔過ぎる。実質的には菊千代の存在だけで、作品の「キャラクター成分」はかなり底上げされてる。おかげで敵役になんの魅力が無くても何故かまとまって見える。農民×侍の構図で敵対関係が成立してしまっていたからか。つくづく不思議。

シェイクスピア作品なみに学ぶことの多い、いわば教典だ。

『あさま山荘』は人物描写よりも問題解決指向のマッチョな作風。

篠原涼子の使い方が贅沢なのと、松尾スズキが松尾スズキと全く気付かなかった点は凄く笑えた。

こちらの作品も徹底して「敵の事情」を描かない。


どういう条件が揃うと「敵の事情」をほとんど描写せずに、ドラマが成立するのか気になる最近。


寝る。

# by ilyaletre | 2012-01-11 00:15 | たわごと | Trackback | Comments(0)

Hober Draft

 年末最後の映画は『シュリ』。

 年始最初の映画は『スパイダーマン』でした。


 『シュリ』も『スパイダーマン』もエンタメ魂はさすが。

 いずれも悪役にどこか切実さがあるというか。

 冒頭から複雑なシュリと比べるとスパイダーマンは解りやすい導入部。

 しかしスパイダーマンの脚本が上手いのは、
 主人公ピーターの叔父が強盗に殺される直前に、叔父とピーターを喧嘩させておいたこと!
 ジェーン・S・ヒッチコック『魔女の鉄槌』でもやっていた、黄金パターン!
 確か斜め読みした『進撃の巨人』の冒頭でも近い演出はあるのですが、しっかり諍いのシーンを作品の時間軸の中においた点で、スパイダーマンナイス!

 誰だってあんなことすれば「あの時、あんなこと言わなければよかった……でももう謝ることもできない」となって悔しがるさ。
 あれこそピーターがスパイダーマンとして活躍する引き金になるのです。


 多少無理あるのだろうけれど、スパイディーとゴブリンの市街戦って超かっこいい!

 見慣れたビル街の壁を飛び回って超人二人が闘っているとか、その辺で暮らす人からしたらすげー興奮するだろうな。

 また、スパイディーは市街戦をもっとも活かす能力を持っているので、他のアメコミヒーローよりも、個人的には男前度がアップしている気がするよ。

 市街戦最高。
 なんで仮面ライダーはいちいち変な荒野で闘うのだろう。
 深夜の摩天楼で闘ってみそ。やみつきになるから。(何故か経験者の体裁)

 まあ僕は常々地下鉄の走る線路や工場の建造物やその他もろもろ人の造りし構造体の中で誰かと熱いバトルを繰り広げてみたいと夢想しています。


 水泳行くまでの10分で書くいたのでいい加減だけど、ここで筆をおくぞ。いいか、泳いでくるぞ。

 あとみなさんいきものがかり聴いてね。きよえさんがアホほど歌上手いから。

# by ilyaletre | 2012-01-03 10:01 | たわごと | Trackback | Comments(0)

Bullet Memory

 ぐふ……紅茶を飲み過ぎてお腹が……。

 クリスマスなのにうどん食べて、マルタイの熊本ラーメン食べて、なんというか、まったくもって本望だ。


 昨日は映画『スターリングラード』。

 別に戦争映画ハマってるんじゃなくて、スナイパー映画探していたらそうなったまでのこと。
 ほんとは『山猫は眠らない』とか『プロジェクトA』とか観たかったけど借りられてた……。(しかも『プロジェクトA』はスナイパー関係ねー)


 『スターリングラード』
 ジュード・ロウがソ連の英雄スナイパー、エド・ハリスがドイツのいぶし銀スナイパーという設定で闘います。

 微妙に惜しいプロットだったような……。

 なんだろ、人物の動かし方があと少し利いてれば狙撃の緊張感ももう少し出た気がする。
 基本的に狙撃って情報戦がベースじゃないかな、と僕は思っているので、狙撃技術による闘いの比重が高かった本作は、ラストバトルでも今一つ盛り上がらず。
 いや、情報戦らしき描写は多少あったんだけれど、推測と駆け引きが全くなかったので、割とつかんだ情報を愚直に利用するだけになったというか。でも情報戦を重視し過ぎると、スパイ映画になりそうだし、難しいよね。

 というか中盤においしいバトルを持って来すぎたかもしれない。
 手に汗握る闘いはそこが頂点で、後は下り坂に見えてしまった。
 だから、惜しい。

 <ネタバレるぞ>

 それと、後半で砲弾食らった美人ヒロインのレイチェル・ワイズが死ぬのですが、
 ラストで実は生きていたという展開に……。

 そのまま死んでたらデビルマンプロットになってかなりアツかったのに。

 微妙に視聴者に優しくした配慮なのだろうけれど。

 <ネタバレたぞ>

 ともあれ、どう持っていったら後半の狙撃戦が面白くなりえたのか、ちょっと考え中。


 中学生くらいの時に観た『ジャッカル』は今調べてみるとどうやらスナイパー映画らしいので、また観てみようと思う。それも参考にしたい。

 それと、『スターリングラード』とともに『シュリ』も借りたのですが、二時間まるまる観てしまうとちょっと作業時間にしわ寄せがくると思い来週に延ばす。でも絶対観てやる。



 ……あと猫のモゲットのおかげでなんか見えてきたぞ……!
 あの立ち位置が必要だったのだ!
 ちょっと上手く回せるか解んないけど、ひとまずそういうポジションだと仮定して、ぷろっとを練り直す。
 長い氷河期だったけれど、粘っていたらだんだん氷が溶けてきた。

 しかし効率の悪い作り方だ!
 今年の作り方最悪!
 試行錯誤が思いっきり悪い方向に出た結果でした。

 猛省しながら年明けまで唸ってぷろっとと向き合うことにする。
 今回のチャレンジはフルマラソンより長く走っている感じがする。
 ポイントがブレてないか、凄い怖い……。
 「これでいける」という確信を掴む素材が、たぶん、あと一つ必要なのだろう。

 年内に片付ける所存。

# by ilyaletre | 2011-12-25 23:52 | たわごと | Trackback | Comments(0)

Hammersmith

 忘れないうちにメモっておく。戦争映画二本見る。

 『フルメタル・ジャケット』

 『プライベート・ライアン』


 どちらも超のつく有名作品だったけど、手つかずだったのでこの機会に。


 まず、『フルメタル・ジャケット』。

 キューブリック監督作で、ハートマン軍曹で有名な作品です。

 実際にハートマンが出るのは前半だけです。
 しかし、軍曹のキャラ濃いのは解るけれど、なんであんなに神格化されるのか謎。

 キューブリックのブラックユーモア装置としては抜群で、そこには笑わせてもらいました。
 あそこだけ「脚本最高」と思ったのは確か。

 けれど映画『フルメタル・ジャケット』の中での効果や位置づけを考えるとなんとも言えない。

 とりあえず、予想した展開の全部をはずす脚本の奇術には頭が下がりました。

 真っ白いキャンバスの左上に何か線を描いたなら、次は余白に線を描きたくなるところを、キャンバスからはみ出た線を描き続けるような脚本。逆に凄い。

 その脱臼したプロットは凡人には作れぬな、と勉強になった。


 次に『プライベート・ライアン』。

 前評判通り、ノルマンディー上陸作戦を描いた冒頭シーンは"映画的に"圧巻。

 終盤の戦闘シーンも戦争ならではの息も詰まる団体戦に緊張が解けない。

 トム・ハンクス演じるミラー大尉の歯噛みするほどの渦巻く悔恨や、ヘタレ兵のぐずぐずっぷり、神への祈りを弾丸に変える名射撃手のジャクソンなど、人物の描写は魅せる魅せる。

 しかし徹頭徹尾馴染まなかったのは、8人の隊を投じてライアンを救出しにいく作戦の必然性。

 そこの1ピースだけがなんかはまらない感じがしたよ!

 いつも通りAmazonレビューを見ていると、傾向として「戦争の残酷さ」を受け取る人が多かったようです。確かに、物凄く軽率に人間の体が吹き飛んでいきますから。
 どちらかというと「戦争は個人の死を馬鹿馬鹿しくしてしまうなあ」という印象を抱いた自分でした。


 観ながら幾度かアリステア・マクリーン『女王陛下のユリシーズ号』を思い出しました。
 やるせない任務に翻弄される勇敢な兵士達、って感じが。

 でも群像と呼べるかは難しいところ。
 金八先生の方が群像だよね。(時間的制約の違いが凄まじいからしょうがないのだけれど)


 だんだん自分のツボがはっきり解ってきた分、そこをクリアしない作品には厳しくなってきている気がする。
 いかんいかん。ちゃんと受け止めねば。


 あと、ジェーン・S・ヒッチコック『魔女の鉄槌』読了。

 ダ・ヴィンチ・コードを思い出す作品でした。



 が、主人公の成長具合が素晴らしく、それだけで個人的には充分ダヴィンチ超えをしているような。
 物語を解決する機械として動いたラングドン教授とは大きな違いだ。
 自分の内に棲む魔女と格闘しながら、たくましくなっていくビアトリス(主人公)無くしてはこの印象にならなかったでしょう。

 しかし、直前まで読んでいたスティーブン・ハンター『ダーティホワイトボーイズ』で描かれた、悪漢ラマー・パイと警官(名前忘れた)の対決がとても力強い訴求力を持っていただけに、『魔女の鉄槌』でのビアトリスの闘争には、今一つ身が入りませんでした。
 まあ、どちらかというとミステリの手法で読ませる雰囲気だったから、それを求めちゃいけないのかも。
 でもそう考えると、ミステリって自分的には「ほんとに大丈夫?」って感じがしなくもない。エンタメ的に。

 いや、まじ悪役大事っす。



 しまった、さらっと書くつもりが、長くなってしもうた。


 うどん万歳。(捨て台詞)

# by ilyaletre | 2011-12-18 22:25 | たわごと | Trackback | Comments(0)

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